10月 18

小売業界ミートアップ「欧州標準の価格戦略編」を実施しました

日頃ハルモニアがお世話になっている小売業の方々をお招きして、サステナビリティ、価格戦略などをテーマに学び合い、意見交換する場を始めました。競合関係や、リテーラー、システムベンダーといった垣根をなくし、ナレッジを分かち合うことで業界課題を共に解決していくことを目指しています。

ミートアップの様子

今回は2023年9月22日、9月29日の2日間に分けて開催しました。株式会社クラダシ、東芝テック株式会社、株式会社ファミリーマート、株式会社マルエツ、株式会社ヤオコー、株式会社10X、(五十音順)といった多様な業態の企業から、豊富な知見を持つ皆さんにご参加いただきました。小人数だったこともあり、終始和やかなムードで議論が行われました。

ディスカッション内容

今回は松村が参加したEPP グローバル小売価格フォーラム2023のレポートを題材にしてディスカッションを行いました。

なかでも盛り上がったキーワードは「チェンジマネジメント」と「商品マスタ」

「チェンジマネジメント」に関しては、「oo社はどのようにやっていますか?」等のざっくばらんな質問に始まり、それぞれのやり方に関する意見が活発に交換されました。「チームへの権限の持たせ方」の重要性や、ボトムアップ型とトップダウン型等、経験豊富な皆さんの貴重な知見が共有されました。

また、商品マスタについては「マスタを整備しない限り、効果的なプライシングシステムも作れない。設計や情報入力などを自社で全て行うのは大変。どの小売企業も困っているはず。各社競合する領域ではないので、共通して使えるようなマスタやシステムが欲しい。」

といったご意見が出るなど、業界共通の課題として問題提起されました。

 

参加者の感想(抜粋)

  • 環境に対するアプローチにデータを活用していきたいと考えていたので参考になった。また、KVIなどのプライシング用語に関しても、店舗を管轄している立場上参考になった。是非取り入れていきたい。
  • プライシングに使用するデータの考え方が非常に体系立てて整理されており、欧州企業の特徴を感じた。今後はサステナビリティをどのように社内制度と結びつけるかに関しても議論していきたい。
  • 消費者向けのエシカルマーケティングの可能性について小売企業にインタビューをしているが、「エシカルさ」の価値をどのように価格と結びつけるかに強い関心が寄せられていた。価格とコミュニケーションをセットにしてどのように行動を促せるかをもっと話してみたい。
  • プライシングのテーマはホットだし、現場の声を聴けて良かった。今後、マスタ整備やオペレーションに通じるテーマは聞いてみたい(山田)
  • セルフレジの導入など、小売業界でテクノロジーの進化が求められているように感じている。小売企業は単体ではなく、メーカーや競合企業とデータや仕組みを共有することでもっと効率化することが出来る。スタートアップにはそのつなぎ役となってほしい。
  • チェンジマネジメントは自分の仕事なのだと気付いた。こうしたテーマは堅苦しいプレゼンテーションでは進まない。今日のようなオープンマインドな対話をしつつ、前に進めていくのが良いと思った。
  • 業界のサステナビリティの現状は、脱プラ、食品ロス、CO2削減がメインテーマ。だが今後は商品レベルのカーボンフットプリントに取り組んでいく必要がある。それにどのようなコストがかかり、どう価格に転嫁されるのかが重要なテーマになっていく。ぜひ今後も議論を重ねて知見を深めたい。

 

今後もテーマを変えながら、知見共有や議論の機会を設けていく予定です。また、テーマに依らず、想いを共にする小売・流通業の皆さんとのフラットな関係を広げ、良いコミュニティを築いていければと考えています。

こうした趣旨に共感のある小売関係者の皆さんのご参加をおまちしております。今後の参加にご興味のある方は、ハルモニアにぜひお問い合わせください。

 

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