12月 10

PRICING TOPICS vol.8|2021.12.10

1週間のプライシング関連の注目ニュース・事例などをまとめ、紹介するニュースレターです。

先週末、上野のアメ横に行ってきました。有名なお菓子の叩き売りを初めて見て、思った以上にワクワクした体験ができました!

2,000円分ほどのチョコレートなどが約半額で買えるそうなのですが、子どもたちがキラキラした目でお菓子が袋に入れられている様子を見つめていて、外野で見ていた私まで楽しくなりました。年末のお買い物で、もしもアメ横に行かれることがあれば、エンターテイメント性のあるお菓子の「叩き売り」、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか?

そんな1週間のなかから注目のトピックスをピックアップしていきます。

 

  1. スーパー隣のコンビニが全然潰れない理由:PRESIDENT Online
  2. セブンPB、コロナで失速  初の前年割れで「大反省会」 味・数量、消費の変化見誤る:日経新聞
  3. 12月6日(月)から、CRISPのすべてのサラダがワンプライスに。:CRISP SALAD WORKS note
  4. 日本のサブスクにインフレの波 近づく欧米標準:日経新聞
  5. 【お知らせ】CEO松村の著書「新しい「価格」の教科書 値づけの基本からプライステックの最前線まで」が12/14刊行!

 


 

 

スーパー隣のコンビニが全然潰れない理由:PRESIDENT Online

用を済ますことに本来かかる時間や手間を、コンビニが代わりに提供することで、空いた時間を人々はほかのことに使うことができる。それが、コンビニが提供している一つの価値、「タイム・コンビニエンス」。スーパーのほうが品数は豊富で、たいていの場合は価格も安く設定されており、それぞれに役割分担がされているという。

 

ほぼ毎日のように立ち寄るコンビニ。私がよく利用するスーパーの隣にもコンビニが2軒ほどあります。確かに言われてみれば、今日の自分が料理をしたいのか、お弁当で済ませたいのかでどちらに入るのか決まっています。また、スーパーだとレジに並んで袋詰めをすることにも時間がかかってしまいますよね。無意識のうちに、タイム(時間)の省略ができるという体験にお金を払っているのだと気付かされた記事でした。

 

 

セブンPB、コロナで失速  初の前年割れで「大反省会」 味・数量、消費の変化見誤る:日経新聞

セブン&アイ・ホールディングスのプライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」の売上高が2021年度上半期(3~8月)に初めて前年実績を下回り、通期でもマイナスが避けられない見通し。新型コロナウイルス禍に伴う消費行動の変化に対応が遅れたのが原因。

 

プライシングから少し外れますが、消費者の需要を捉えるという観点の記事に触れたいと思います。

ローソンは、先日コロナ禍で需要の高まった冷食のラインナップを広げ、刺身などの新商品を発表しました。コロナによりわずか1〜2年のうちに人々の生活様式は大きく変わり、その機微を捉えて迅速・柔軟に対応した企業と、それを捉えられなかった企業とで明暗が分かれた結果となりました。今後、コロナのような外的要因や、革新的な技術の進化による大きな需要の変化を敏感に捉えることができるかは、今回の記事の商品開発だけでなく、価格設定にも同じことが言えそうです。

 

 

12月6日(月)から、CRISPのすべてのサラダがワンプライスに。:CRISP SALAD WORKS note

CRISPでは、世界最高のサラダ体験を提供することを目指しているんですけど、サラダを売るだけじゃなくてCRISPが体験を売ってるって考えると「食材の原価にあわせて販売価格をきめる」ってなんかおかしいなー、って実はちょっと前から思ってたんです。

 

女性に人気のサラダショップ「CRISP SALAD WORKS」。弊社オフィスのそばにも店舗があるので、この記事を見つけてすぐにランチを買いに伺いました。全てのメニューがワンプライス(トッピングやサイドメニューはもちろん別)!

まず感動したのは「選ぶ時に価格を考えなくて良い」というストレスフリーの体験。逆にいうと、通常何かを買う時って必ず価格と内容を見比べて自分に最も都合の良いものを選ぶので、意外と頭を使っているのだと気づきました。また、購買体験としてもメニュー選択〜決済まで全てお店のタブレットの中で完結しスムーズ。サラダの価格というコストベースで考えると1295円は決して安くないですが、リフレッシュしたいランチタイムにストレスの少ない購買体験ができる、ということに想像以上に満足感のある付加価値を感じました。

 

 

日本のサブスクにインフレの波 近づく欧米標準:日経新聞

動画や音楽をオンライン配信するデジタルコンテンツのサブスクリプション(定額課金)に価格上昇の波が押し寄せている。値上げや新サービスの登場で、この5年ほどで国内価格は15%上昇し、主要サービスの値段は欧米並みの水準に迫っている。

 

先日のTopicsで取り上げた日本のビッグマック指数が低いというニュースの一方で、サブスク価格は上昇しているそう。確かに、某ネットECサイト系の動画サブスクサービスなども気づけば価格が上がっていたり、料金形態にバリエーションが増えたりしています。

「サブスクは輸出入する財とは輸送費などのコストのかかり方が違い、(国内外での)価格差は開きにくい」ためとの分析が記事中にありますが、それだけでなく、それぞれコンテンツ量・種類などの体験にまつわる部分をリッチ化・差別化を図ることで、得られる価値への対価としての価格設定をしているように思います。

 

【参考】インフレ高進の欧米とは別世界、日本企業はなぜ価格転嫁できなくなったのか:ダイアモンドオンライン

 

また、先日12/1のNHK「ニュースウォッチ9」では、価格転嫁をしづらい状況下、ダイナミックプライシングによる柔軟な価格設定を支援するベンチャーとして、ハルモニアを取り上げていただきました。

【参考】師走の家計を直撃 食品・光熱費 値上げ相次ぐ すでに影響も:NHKニュース

 

【お知らせ】CEO松村の著書「新しい「価格」の教科書 値づけの基本からプライステックの最前線まで」が12/14刊行!

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ハルモニア株式会社は「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる」をミッションとした、変革コンサルティングおよびシステム開発に取り組む企業です。

ハルモニアでは、企業のプライシング変革支援として、価格戦略やプライシングに関する技術導入相談を承っています。また、ビジネス変革にともなうデジタルトランスフォーメーションの相談も承っています。