11月 26

PRICING TOPICS vol.7|2021.11.26

1週間のプライシング関連の注目ニュース・事例などをまとめ、紹介するニュースレターです。

 

今日は、ブラックフライデー。

今週は火曜が祝日だったこともあり、ここ数日は色々なお店でセールのPOPを見たように思います。amazonなどでも今日から1週間セールが展開されますが、みなさんは何かこの期間にお買い物をする予定はありますか?

知人が「クリスマスプレゼントは毎年ブラックフライデーに用意する」と言っているのに釣られて通販サイトを開いてみましたが、セールの文字がたくさん飛び交い、本当にそれって安いの?その値段で利益が出るの?と、疑問に思ってしまい、スッと閉じました。

まあ何も買わないのが一番の節約ですね。

そんな1週間のなかから注目のトピックスをピックアップしていきます。

 


 

 

鉄道業界に衝撃、小田急「小児IC運賃50円」の勝算 2022年春に全線で適用、東急や他社はどう動く?:東洋経済オンライン

小田急電鉄は、2022年春から小児運賃「全区間一律50円」とすることを発表。小田急の場合、路線長が最も長い新宿―小田原間は82.5kmで、交通系ICカードを使った場合、同区間の大人運賃は891円。小児運賃はその半額の445円である(1円未満は切り下げ)。2022年4月からはそれが50円に引き下げられる。小児運賃を一律低廉化するのは全国の鉄道初の試みとのこと。

 

先日取り上げた、東急の運賃値上げニュースとは真逆の施策ですね。しかし、子どもが電車に乗るときは多くの場合大人も同乗するので、電車の需要喚起のためのPR施策として割り切ったのかも。実際に、小田急の鉄道運輸収入における小児運賃の減収は0.2%程度(約2.5億円)。コロナ禍で大きく需要が落ち減収している状況下では、子育て世代に優しく、画期的な取り組みになりそうです。

 

 

「英検受験料引き下げを」 高校生がネット署名で教育格差の広がり訴え:東京新聞

実用英語技能検定(英検)の検定料値上がりが続き、受験者の経済的負担が増しているとして、東京都内に住む高校生が、日本英語検定協会に検定料の値下げを求めるインターネット署名を続けている。検定料は2021年度も新型コロナウイルス禍での試験会場の確保などを理由に値上げされており「経済的な格差が学びの格差につながってはいけない」と賛同を募っている。

 

今の時代、英語の重要性はますます高まるばかりですし、受験や就職などを有利に運ぶために多くの人が受験するのが英検でしょう。それが、入門級としてもポピュラーな3級の受験料は3年間で3,800円から7,900円へと2倍以上の値上げされているそう。(特に高校生までの)学生にとってはとても大きな金額です。今、Twitterで議論が白熱しているこの話題。漢検のように値下げをすべきか、それともこのままで良いか。はたまた何か公的な補助を出すべきなのか。

ぜひこちらのツイッターワード検索の結果も見てみてください。

 

値段の付け方、上げ方、について少し話はそれますが、以下の記事もよければ。

先日Coral Capitalにて開催したSaaS企業の値付けについての勉強会を記事化していただきました。ハルモニアの価格戦略ノウハウをSaaSベンチャー企業の皆様に共有するなかで、SaaS企業独自の値付けのお困りなどリアルな声がたくさん!ぜひご覧ください。

<参考>

SaaSの「値付け」ってどうすればいいの? その道のプロに聞いてみた:Coral Capital

 

食品値上げラッシュで消費者から悲鳴 物価はどこまで上がるのか:毎日新聞

前々回から、安い日本というキーワードでいくつか記事を取り上げてきましたが、こちらは値上げラッシュについて。

パンや食用油など、身近な食品の値上げが相次ぎ、家計の負担感が増している。モノの値段はどこまで上がり、私たちの暮らしにどう影響するのだろうか。「野菜以外はほとんど値上がりしていると感じる。年金生活者には苦しい」。スーパー側も仕入れ価格の上昇と商品への価格転嫁の間で苦悩している。

 

値上げすることが悪と受け取られがちな日本。でもそれは、消費者にとっては生活に大きな影響を与えること。ゆえにスーパーなどの小売店は、特に値上げをしづらい状況にあると思います。もちろん、値上げとともに日本の平均賃金があがるような政治も求められますが、売り手もなぜその値段なのか、どうして値上げするのかを説明し、消費者への理解を求めていく必要もありそうです。

 

また、東芝テックCVCさんの公式noteで、小売業界におけるダイナミックプラシング特集記事がありました。よければご参照ください。

小売の利益向上に貢献するダイナミックプライシングの一例として、東芝テック様とハルモニアが進めるプロジェクトや、先日のトークセッションについて触れていただいています。

海外事例なども紹介されており、小売業界の方、ダイナミックプライシングにご興味のある方必見のレポートです。

 

 

デジタル通貨 各国中銀で発行の動き:日経新聞

デジタル通貨発行に向けた動きは各国の中央銀行でも広がっている。中国は「デジタル人民元」の大規模な実証実験を主要都市で進め、22年にも実用化をめざしている。欧州も「デジタルユーロ」の研究を急ぐ。日銀はデジタル通貨発行の是非は決めていないが、世の中のニーズが高まった場合に備え、実証実験を進めている。

プライシングから少し離れますが、通貨のデジタル化について。

中国は、来年行われる冬季オリンピックに間に合わせる勢いでデジタル人民元の普及を進めているそう。しかし、すでにバーコード決済などにより決済のデジタル化が進む中国では、デジタル通貨の普及に課題も多くあるそう。日本はまだ先のことのようですが、お財布を持たずに買い物できる日も近いかも。

 

 


ハルモニア株式会社は「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる」をミッションとした、変革コンサルティングおよびシステム開発に取り組む企業です。

ハルモニアでは、企業のプライシング変革支援として、価格戦略やプライシングに関する技術導入相談を承っています。また、ビジネス変革にともなうデジタルトランスフォーメーションの相談も承っています。