1週間のプライシング関連の注目ニュース・事例などをまとめ、紹介するニュースレターです。今週から配信日を木曜日に変えてお届けします。
今日は、日付に「1」が並ぶポッキー・プリッツの日ですね。中国では、独身者の日として、ECを中心に実店舗を巻き込みながら大規模なセールが催され、爆買いされる日だったりもします。日本でも、暦の上では立冬が過ぎ、そろそろ冬のコートやセーターが街のショーウインドウを占めて買い物欲が高まる時期になってきました。
そんな1週間のニュースのなかから、注目のトピックスをピックアップしていきます。
目次
- IMAXはIMAX作品だけのものじゃない 『劇場版 SAO』にみる映画興行の未来:REAL SOUND 映画部
- これでよいのか安い日本。ビッグマック指数で中国やポーランドの下位:現代ビジネス
- 東急電鉄、23年春に運賃上げ 全体で十数%程度:神奈川新聞
- ファストリ、響かない値下げ 規模から効率重視に転換:日本経済新聞
IMAXはIMAX作品だけのものじゃない 『劇場版 SAO』にみる映画興行の未来:REAL SOUND 映画部
映画というのは不思議な「商品」で、製作費が何十倍かかっていようが、作品の時間の長さに違いがあろうが、料金は同一だ。(中略)通常のスクリーンの何倍もの設備投資が必要なIMAXのようなスクリーンでの上映であっても数百円しか上乗せしない日本の映画興行は、随分と「お人好し」な商売をしていると言える。
近年の映画館の進化はすごいな、と感じることがありました。IMAX上映を見に行った時のことです。低音が響く音響設備が素晴らしかったり、座席のバリエーションが豊富だったりと、映画に没入でき、その体験価値を向上させていると感じました。
しかし、この記事にあるように、以前クラウドファンディングで資金を集め、低予算で製作された映画が興行収入の上位をとったことが話題になりましたが、映画と言っても1つ1つ作品にかけられた時間もコストも違います。海外では、天気や曜日により、料金を変動させている例もあるそう。映画チケットのプライシングが柔軟になることで、エンタメ業界にも新たな発展の可能性があるかもしれませんね。
これでよいのか安い日本。ビッグマック指数で中国やポーランドの下位:現代ビジネス
ビッグマック指数は、その国の賃金水準を判断する基準になる。このところ日本のビッグマック指数はかなり低い値になっており、韓国、タイ、パキスタンなどより低い。9月以降の円安によってさらに低くなり、いまや、中国やポーランドより下位になってしまった。
2000年のビッグマック指数は世界でも上位でした。2010年の数値を見ても、まだまだ主要国の中でも上位。しかし、今や下から数えた方が早い順位にいます。
先日、海外から輸入される小麦・原油・食用油などの原材料価格の値上げが発表されたことは記憶に新しいニュースですが、それに伴い食品・外食なども値上げの波が押し寄せてきています。日本人の生活の豊かさは、ある種「安いもの」によって支えられてきたところがあるのかもしれません。先日組閣した岸田内閣は「新しい資本主義」を掲げています。これから、どう「安い日本」を変えていくのか、期待したいところです。
参考記事
東急電鉄、23年春に運賃上げ 全体で十数%程度:神奈川新聞
東急(東京都)は9日、2023年春に東急電鉄の運賃を引き上げる方針を明らかにした。人口減などを背景に定期券利用者の減少が見込まれる中、今後も継続的に設備投資を行う必要があると判断した。来年1月にも国に認可申請する予定。
コロナ禍で新たな働き方が普及し、通勤電車の混雑もコロナ前と比べて減っていると言われています。ハルモニアは基本的には完全リモートワークのため、通勤ラッシュを気にすることがなくなりました。今後、日本でのコロナ流行が収まったとしても完全に元に戻ることはないでしょう。人々の生活様式の変容は、社会インフラのプライシング、さらにはその運営のあり方にも変化を生んでいるようです。
ファストリ、響かない値下げ 規模から効率重視に転換:日本経済新聞
2021年8月期に2期ぶりの最高益を更新し、新型コロナウイルス下の「勝ち組」とされたファーストリテイリングへの期待が揺らいでいる。株価は10月下旬に年初来安値を更新した。中国での感染拡大や国内の「巣ごもり需要」の反動懸念、為替の円安や原材料高などの逆風下で、影を落とすのが今春の国内の値下げ戦略の不発だ。
「9%安いからヒートテックを倍買おうとはならない」と指摘。そのうえで「値下げのマイナスを数量だけで追えば、サステナブルに逆行し無駄が増えるリスクがある」(クレディ・スイス証券の風早隆弘氏)
ほとんどの日本人がお世話になっているファーストリテーリング。近年は、さまざまなブランドとのコラボレーションを展開し、「安くて品質の良いカジュアルブランド」から「おしゃれで洗練されたブランド」へとブランディングも強化していますね。個人的には、安い上にコスパの良い品質を追求しきって、次なるフェーズに向かっているようにも思います。また、リサイクルダウンなど、サステナブルといったキーワードも少しずつ押し出しています。一般的に、大量生産で発生するロスをコストに換算すると莫大な金額になると言われていますが、日本のファッションブランドの雄は、今後どのような価格戦略を実行していくのでしょうか。
最後にお知らせになりますが、11月25日(木)にアフターコロナを見据えた価格改定についてのノウハウをお伝えするセミナーを実施いたします。
日本経済がコロナ禍などの要因で大きく動くなか、さまざまな商材の価格も変革の時が来ているのではないでしょうか。ぜひ、お気軽にご参加ください。
お申し込みはこちらから↓
「アフターコロナを生き抜く!価格改定プロセス徹底解剖」
ハルモニア株式会社は「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる」をミッションとした、変革コンサルティングおよびシステム開発に取り組む企業です。
ハルモニアでは、企業のプライシング変革支援として、価格戦略やプライシングに関する技術導入相談を承っています。また、ビジネス変革にともなうデジタルトランスフォーメーションの相談も承っています。
Comments are closed.