2025年6月19日、ハルモニアは「ロスを利益に変える 商品・製造・値引が連動する小売経営」と題したオンラインウェビナーを開催しました。本ウェビナーでは、食品小売業界が抱える構造的課題に対し、どのようにしてロスを削減し利益に転換できるのかをテーマに具体的なアプローチと最新事例を共有しました。
この記事では、ウェビナーの要点をご紹介します。
小売業界を取り巻く環境変化
冒頭では日本の食品小売が直面する3つの重要な変化を紹介:
- 人口減少・市場縮小:2030年までに食品市場は約9.4%縮小の予測
- 深刻な人手不足:2040年には労働需要の約25%が供給不足に
- 食品ロスと持続可能性の要請:環境配慮が経営の中核に
これらの要因から、従来型の「たくさん作って毎日値引き」モデルの継続が困難であることや、それに伴う収益性の課題を指摘。「ロス前提」の運営モデルから脱却する必要性について解説しました。ハルモニアは小売企業の皆さまと共に、収益性と持続可能性の両方を高めていく経営へのシフトにチャレンジしています。
ハルモニアが支援できること
続いて、当社が提供する「Harmoniaロスフリー」による具体的なアプローチを解説しました。食品ロスの課題解決には、商品企画などバリューチェーンの上流から取り組む必要があります。
部門を横断して商品・製造・値引を連動させるために重要なのが、共通のデータや分析フレームを使うことです。お客様のニーズとその売り場の状態が合致した状態を理想とし、売上構成比とプロパー販売率に基づく商品分析を行います。
この分析フレームを基本として、本部(商品部)での商品構成改善から、店舗での製造過多・製造不足(チャンスロス)の解消まで、各担当者のスキルに合わせて支援しています。
とはいえ、悪天候などの理由で、日によって来店客数・販売数にブレが生じることは避けられません。販売当日の需要と供給のギャップ対策となるのが商品の値引きです。Harmoniaロスフリーでは、1時間ごとに同期されるPOSデータを元にした値引率の自動計算により、店舗ごとの値引き適正化をサポートしています。
実際の効果と今後の展望
商品・製造・値引を連動させた施策に取り組むことにより、食品小売企業は経済的・環境的に大きな食品ロス削減を実現することができます。
成功事例
- 取り組み初月でロス率が4〜5ポイント改善
- 月額60万〜70万円相当のロス削減に成功
- 発注や商品企画の業務サイクル設計による持続性の高い改善
参考:
さらに今後の展望として、電子棚札や売り場ディスプレイとの連携など、様々な「ロスを利益に変える」アプローチについても紹介しました。
おわりに
今回のウェビナーは、理論紹介にとどまらず、現場での実践と成果に基づいた「行動可能なヒント」にあふれる内容となりました。
今後もハルモニアでは、「Harmoniaロスフリー」によるご支援のほか、「次世代経営リーダーアカデミア」など、多方面から”ロスフリー”経営の実現に向けた支援を続けてまいります。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
<期間限定>
今回のウェビナーのアーカイブ動画をご視聴いただけます。(小売企業様に限る) ご希望の方は以下のフォームよりご登録ください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_pR4GrpM-SxOartn39NCZuQ
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