食はすべての人に関わりがあり、日々の豊かさや健康とつながっています。同時に、気候変動や生物多様性などの社会問題にも深く影響する重要なテーマです。
持続可能なフードシステム(食の始まりから終わりまですべての産業構造や社会構造)とは、どのような姿でしょうか?
そして、その理想形へのシフトはどのように実現できるのでしょうか?
こうした大きな問いへの答えを探して、ハルモニアでは社内ワークショップを実施。持続可能なフードシステムへの移行を実現するためのビジョンをまとめていきました。
早速ですが、私たちが考えるビジョンがこちらです。
Food Reconnection Vision ver.1.0
(PDF) FoodReconnectionVision_v01 のダウンロード
背景・解説
食品ロスを防ぐための包装や冷蔵技術、代替プロテインなどのフードテックや、リジェネラティブ農業などの新たに注目される生産方法が発展しつつあります。
一方で、持続可能なフードシステムを実現するためには、需要側の変化と言われる、行動変容やライフスタイル変容が欠かせません。イノベーティブな技術ができても、人々の食習慣や食文化が変わらないことには社会に浸透していかないからです。
私たちは、そうした食文化とフードシステム全体の変容のきっかけとして、「リコネクション」というキーワードにたどり着きました。
過去100年間のフードシステムの発展は「安く・便利に・いつでも食べられる」価値をもたらした一方で、過剰な分業や顔の見えない関係を生んできています。忙しい毎日のなかで食のプライオリティは下がり、ありがたみを感じづらい社会のなかでは、未来志向な食の選択の変化はなかなか望めません。
素晴らしい食材や、作り手のこだわりに触れるなど、食べ物と人々がつながり直すこと(リコネクション)から私たちの行動や価値観は変わり得るのではないでしょうか。
フード・リコネクションをコンセプトから実践に移していくために、Food Reconnection Labという共創組織も構想しました。
例えば、生産者、シェフ、小売企業、不動産デベロッパーが協働することで、食の生産地と街で暮らす人々をリコネクトする場を作れるかもしれません。
これらのビジョンはまだVer.1.0の初期的な仮説に過ぎません。
食に関わる様々な方に提案し、フィードバックを集め、議論を通じて、より具体的で俯瞰的なビジョンへとアップデートを重ねていきたいと思います。
SKS JAPAN 2024での展示
2024年10月24日から行われているSKS JAPAN 2024においても、こちらのFood Reconnection Vision ver.1.0 をパネル展示しています。
「持続可能なフードシステムのためのリコネクション」をキーワードに、訪れたみなさんにどんどんアイデアを書き込んでいただいています。
Food Reconnection Visionの深化や実践にご関心のある方や、取り組みへのご質問のある方は、ぜひイベント会場やSNS、あるいは以下のフォームよりお気軽にお声掛けください。
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